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不定期コラム 徒然ではないのですが…30

2026年1月

新年明けましておめでとうございます。今年のお正月はいかがだったでしょうか?元日は能登半島地震から2年が経過し復興まだ道半ば、というニュースが多かったですね。もう2年が経ったかと思いましたが、東日本大震災からも今年で15年です。本当に月日が経つのは早いですね。皆さんも新年にあたって、いろいろなことを考えたと思います。初日の出(仙台ではよく見えませんでした)に祈ったり、あるいは初詣に行って神様に願掛けをしたかもしれません。目標や夢は大きく持った方が良いです。ただし、僕たちは一歩ずつしか進めません。地道な努力が大きな目標に到達する唯一の方法です。年初に立てた目標を忘れずに今年も一日一日を大切にしていきましょう。

さて、正月の風物詩といえば箱根駅伝。正式には東京箱根間往復大学駅伝競走というそうで、1920年に第一回が始まっています。日本整形外科学会が1926年発足で今年100周年ですから、それよりも長い歴史を誇っています。以前はマラソンや駅伝のような“金太郎飴”競技を見るのはあまり好きではありませんでした。10分経過しても10分前と同じ画面で、盛り上がるのは1時間に1回くらいしかないのですから、飽きてしまいます。でも最近は、他に見るものがないからかもしれませんが、箱根駅伝を見てしまいます。テレビの放送技術や解説者の情報提供も進歩し、各大学あるいは選手(時には出られない選手や水を渡す伴走者)が持つドラマを教えてくれます。そのドラマに惹きつけられてしまい、歳のせいか涙腺が緩むこともあります。前年成績10位以内のシード校10校+予選会通過の10校+関東学生連合チームの計21チームが東京大手町〜箱根の往復約220 kmを2日間で走ります。優勝回数は中央大の14回がトップで、以下早稲田大13回、日本大12回、順天堂大11回と続きます。ここ10年は青山学院大が2度の3連覇を含む8回の優勝を果たすなど、ダントツです。

青山学院大といえば、原 晋 監督。この指導者のもと、毎年良い選手が出てきます。強豪校になってからは、「青学で箱根を走る」という思いで入部する人も多いでしょうから、自ずと良い選手が集まると思います。しかし、まだ青学が弱かった頃は原監督も選手獲得には苦労したそうです。そもそも原監督は陸上指導者としての実績がないにも関わらず、高校の後輩で青学陸上部OBからの推薦で監督になったそうです。しかし3年やっても箱根に出られず、就任6年目にやっと青山学院大を33年ぶりの箱根駅伝に導きました(22位)。その後は毎年10位以内に入るようになり、就任13年目2015年に初優勝を果たします。その後の青山学院大の活躍は皆さんご存知の通りです。監督就任時「箱根に3年で出場、5年でシード権、10年で優勝」と公言したそうですが、「6年で出場、7年でシード権、13年で優勝」とほぼほぼ宣言通りにチームを強くしています。この指導力はすごいですね。

原監督になってから選手は寮生活になり、原監督夫妻も同じ寮に住んで、奥さんが寮母として選手の食事や生活の面倒を見ているそうです。他の、もしかしたら箱根に出られないチームでもこのように監督が学生と生活を共にしている大学があるかもしれないので、原監督夫妻が選手と生活を共にしているから青学が強い、とは一概にはいえませんが、生活時間の大部分を学生と共有していることには頭が下がります。選手を毎日寮でも見ているから、コンディションの見極めも早いしミーティングも短いそうです。松井と長嶋監督の関係を見てもそうですが、特に学生スポーツは指導者が時間をかけただけ選手は伸びるんだとなあ、と思います。僕は高校時代バドミントンをしていましたが、やはり熱血指導者がいました。現在は弁護士をしていますが、当時は司法試験浪人で、勉強そっちのけでバドミントン部の指導に来てくれました。当時は朝練1時間、放課後も3時半から8時くらいまで練習していましたが、朝を含めて毎日コーチに来ました。自身は選手としては大したことありませんでしたが、指導は上手でそれまで碌に指導を受けたことのない僕なんかには、非常に勉強になりました。毎週月曜日に仙台一高から大念寺、八木山を経由して宮城一女高まで走る(校庭も走る)通称 20 kmランニングがあったのですが、僕たちがサボっていないか自転車で先回りし、しかも大念寺の階段の上で(走ったことがある人はわかるでしょうが200段くらいあります)待ち伏せし、歩いて階段を登っていると「ちゃんと走れ!」と叱責されるのです。この人は自転車担いで階段登ったのか、アホだなあ、と思いながらも、今にしてみればそれ位の熱量で指導に当たってくれたのには感謝しかありません。自分に置き換えると、そこまでのエネルギーを注いで学生や教室員の指導に当たったことがあるか、と恥ずかしくなります。

原監督の素晴らしいところは、選手の育成力、現在の状況を見極める“目”や、それをもとにしたレース展開の読みもありますが、それと同等、あるいはそれ以上にモチベーターとしての力ではないかと思います。毎年の作戦のネーミングセンスは別にして、選手や周囲を巻き込んで、「勝ちに行くぞ」という雰囲気を作る、あるいはマスコミを通して選手をやる気にさせる、そのような監督に見えます。性格もあるので、これから僕が松岡修造さんのような“熱血くん”になるのは難しいですが、教室や同門の雰囲気を盛り上げるモチベーターにはなれるかもしれません。これからは皆さんのやる気を引き立てるような役割を果たしたい、それを目標に1年頑張りたいと思います。

相澤 俊峰

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