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不定期コラム 徒然ではないのですが…28

2025年11月

10月末〜11月始めの休日はNHKにかじりついていた人も多いのではないでしょうか?MLBのワールドシリーズでロスアンゼルス・ドジャースとトロント・ブルージェイズが第7戦までもつれる素晴らしい試合を見せました。僕も何試合か見ましたが、大谷翔平選手のホームラン、山本由伸投手の好投のほかにも、見どころの多い試合が連続し、わくわくドキドキしながらテレビを見ていました。第3戦で延長18回に山本がブルペンに入る姿は、2013年に楽天が日本一になったとき、第7戦の最終回に、前日160球を投げてこの年唯一の敗北を喫した田中将大投手がブルペンで準備していた姿に重なり、涙が出ました。実力的にはブルージェイズの方が一枚上だったかもしれませんが、山本投手が3勝しドジャースに連覇をもたらしました。すごいですね。

今年も大谷選手は素晴らしい活躍でした。右肘の靭帯再再建手術から投手としてのリハビリプログラムをこなしながらDHとして出場し、6月からは実際のゲームをリハビリにして、終盤は先発投手として6回、7回まで投げるようになりました。実際のゲームでリハビリするなんて、ドジャースの首脳陣もよく許可しましたし、最もレベルの高いMLBでリハビリしながらの登板で大崩れしない大谷選手もすごいですね。今年も期待通り、あるいはそれ以上の姿を見せてくれた大谷選手ですが、彼をみていると日本人のスポーツ選手も随分代わったなあ、と思わずにはいられません。

試合を楽しめるというメンタルの強さはいずれまた書こうかとも思いますが、まず体が大きい。他のメジャーリーガーと比べても全く遜色ありません。そして筋肉。どんだけ鍛えてんだ?という筋肉をまとい、しかもスピードが落ちない。純粋にアスリートとしてみても、遠投、100 m走、ボールの飛距離やジャンプ力などの総合力はMLBでトップクラスだと思います。こんな日本人選手がでてくるとは20年前は信じられませんでした。日本人選手といえば、投手はまあまあ体が大きいですが、野手はイチロー選手に代表されるように、スピードとアジリティに秀でているが、パワーはメジャーリーガーに負ける、というのが一般的でした。日本では絶対的なホームランバッターで、圧倒的な飛距離を誇っていた松井秀喜選手でさえ、メジャーではホームラン20~30本の中距離砲になっていました。「ゴジラ」と呼ばれた日本のパワーヒッターがです。松井選手から20年。本当に大谷選手の身体的能力は、サイズを含めてメジャーリーガーと同等になりましたね。彼やダルビッシュ(ハーフですが)、佐々木朗希両投手を見ていると、黄色人種だから、日本人だから白人や黒人には身体能力・運動能力が劣っても仕方ない、というこれまでのエクスキューズが通用しない時代に入ってきたな、と感じます。

一方で、平均的な日本人に近い、山本由伸投手の活躍も大谷選手とは違う意味で感動的でした。ピッチャーの場合、筋骨隆々だから速い球を投げられるわけではないそうです。山本投手は日本にいたときから、MLB仕様の投球フォームへ変更し、アメリカのボール、マウンドで最高のボールが投げられるように自身を改造していったと言います。日本の質の良いボール、柔らかく踏ん張りのきくマウンドと異なる環境への適応をうまく行い、精密で再現性の高いピッチングをMLBでもできるようにしているのがすごいですね。ただ、これまでの日本人投手を見ると、MLBで4~5年怪我なくコンスタントに良い成績を残した選手がほとんどいません。野茂英雄投手は4年目6勝12敗、ダルビッシュ投手も4年目7勝5敗でした。5−6年ずっと10勝以上したのは黒田博樹投手の5年連続、田中将大投手の6年連続くらいです。試合数の多さ、移動距離の長さなど日本に比べ相当にタフな環境ですから、山本投手には体のケアを十分に行って、怪我なく今後も活躍してほしいですね。

来年はシーズン初めから大谷選手が二刀流でゲームに出るでしょう。どれだけの成績を残すのか、本当に楽しみです。楽しみといえば、我が楽天イーグルスの事も書かなければなりません。先日、トレーナーの方がシーズン終了のご挨拶にいらっしゃいました。毎年最下位のように思っている人がいるかも知れませんが、実は4年連続で4位なのです。ただこの4年連続Bクラスというのは、球団創設時2005年〜2008年以来だそうです。2009年は野村監督のもと2位に躍進しましたからね(でも野村監督を首にした。わけわからん)。創設から21年、優勝した2013年を含めてAクラスは5回、Bクラス率76%とほぼ毎年Bクラスです。セ・パ両リーグでこれ以上のBクラス率の球団はありません。僅差の2位がオリックス・バッファローズで71%、中日ドラゴンズとDNAベイスターズが62%、ロッテマリーンズが57%と続きます。今年は昨年活躍した早川投手や先発の柱になると思った庄司投手などがいるし、小郷選手、辰巳選手など若手中堅が伸びてきたので、もしや!と思ったのですがねえ。それでもようやく黒川選手がでてきましたし、宗山選手はハンサムだし、村林選手はゴルデングラブ取るし、ようやく「当たり」といえる助っ人のボイドも来たし…、来年こそは、と期待させるメンバーではあると思います。優勝とは言わないけど、せめてクライマックスシリーズには行ってほしいものです。

相澤 俊峰

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