東北大学整形外科学教室

学生・研修医の方へ

研修概要(旧制度)

 整形外科入局の最大のメリットは何でしょうか?それは、誰もが一人前の整形外科医になれるような専修システムが用意されていることです。

キャリアアップの流れ

 

 東北大学整形外科に入局すると、はじめの1年間は仙台で過ごします。大学病院で6ヶ月、仙台市内の病院で6ヶ月間研修します。仙台市内の病院では、一般整形外科としての診断と治療、病棟管理、基本的な手術を学びます。大学では2ヶ月ずつ各グループをローテーションして、各専門分野の基礎を身につけます。

 この1年のうちに、東北大学整形外科の大きな特徴である「新人教育プログラム」があります。

【 新人教育プログラム 】

講 義

テーマ 講義時間
同窓会、NPO、日整会、整形外科医の心構え 0.5
カルテの書き方、医学英語の勉強法 0.5
医局ガイダンス
医局のしくみ、病棟業務のいろは(麻薬のことなど)
0.5
神経学的所見の取り方、腰椎疾患 1.5
外来での診察法 0.5
高度救命救急センターについて、救急疾患 1
股関節 1
頸椎疾患 1
骨・軟部腫瘍(各論および取り扱い方) 1
リウマチと類縁疾患 1
脊椎・脊髄損傷・脊椎感染症 1
肩関節 1
骨粗鬆症 1
膝関節 1
足部疾患 1
肘関節、末梢神経障害、伝記生理学的診断 1
骨関節の感染症 1
手関節、手部疾患 1

他施設実習

仙台赤十字病院(小児股関節、足) 施設見学
拓桃医療療育センター(小児整形外科) 施設見学

解剖実習

上肢帯(肩~上腕) 7月~8月上旬
上肢(肘~手)
股関節
膝関節
足部
脊椎

 各分野のエキスパートの先生によるわかりやすい講義、一般病院ではなかなか見ることのできない小児整形専門施設の見学、そして解剖実習です。学生時代に行った解剖実習は人体の構造を学ぶことが主目的であり、まだ臨床経験がないこともあって、実際に手術を行うには不十分な面があったのではないかと思います。整形外科新人教育で行う臨床解剖実習では、手術に直結した解剖学的知識を身につけることを目的にしており、これまでの参加者からも「実際に手術を行う上で、大変有益だった」との声が多く寄せられています。

 2年目には地方の基幹病院に異動し、そこで2年間研修します。地方の基幹病院は外傷の症例数が非常に多いので、ここで救急治療や様々な外傷の手術を身につけることができます。この時期には、指導医の厳しくも温かい指導のもとで学会発表も行います。

 その後は、2年おきの異動を基本とし、関連病院の勤務医または大学の医員として経験を積んでいただきます。いろいろな病院での勤務を経験することで、一人前の整形外科医となっていくことができるのです。大学院入学を希望される方については、1~2か所の病院勤務後に入学するとよいでしょう。大学院を卒業後、臨床的なサブスペシャリティを決定し、さらに研鑽を積んでいきます。詳しくは、キャリアパスの項をご覧ください。

専修医制度(旧制度)

 整形外科では、専門医を取得するまでの期間を「専修医」といいます。東北大学では専修医の育成に力を入れており、さまざまなセミナーや勉強会を開催しています。これらのセミナーでは、各専門分野が体系的に学べると非常に好評です。また、国内で開催される他のセミナーに参加するときには、NPO法人とうほく整形外科や東北大学整形外科同窓会(陵整会)から助成を受けることができます。

◆ 専修医のための各種セミナー

東北大学脊椎外科セミナー

東北大学骨軟部腫瘍セミナー

東北大学小児整形外科セミナー

東北大学リウマチ外科セミナー

東北大学関節鏡スタートアップセミナー

宮城手の外科セミナー

乳児股関節エコーセミナー

足部疾患・外傷セミナー

 

◆ NPO法人とうほく整形外科とは

  東北大学整形外科および関連病院の医師が、若手整形外科医(専修医)の育成を大きな目標にして立ち上げたNPO法人です。

活動
1.さまざまなセミナー、勉強会を開催しています。
2.セミナー、学会等の参加の助成、短期の海外研修に参加あるいは海外で学会発表

に対する助成を行っています。

 

 NPO法人とうほく整形外科のホームページへ

 

◆ 専修医に対する助成

  東北大学学術振興基金(整形外科同窓会)

  NPO法人とうほく整形外科専修助成

キャリアパス(旧制度)

≪ 専門志向のAさんの場合 ≫

 

 スポーツ大好きで、学生時代からバイオメカに興味があったAさん。

 初期研修終了後に迷うことなく整形に入局しました。仙台市内の病院で一般整形を、大学で関節・脊椎・腫瘍・肩を集中的に学び、地方の中核病院に異動しました。

 将来の専門分野を既に決めており、それをやるために大学院に入学しました。大学院では専門分野の臨床と基礎研究に明け暮れ、学会発表や論文執筆を精力的に行いました。周りからも専門家という目で見られはじめました。

 大学院で学位と専門医を取得し、卒業後は一般病院や専門病院で腕を振るっています。いずれ留学や、大学に戻って研究を発展させることを考えています。

 

≪ いろいろ経験したいBさんの場合 ≫

 

 初期研修で2年間ローテートした後、3年目も残って整形外科だけを回ったBさん。やっぱり整形は面白いと思い入局を決意しました。

 入局したら、半年大学、半年仙台市内の病院、それから地方の中核病院に行くというコースでした。

 大学で頭を使い、市中病院で手を動かしたおかげで、外病院でもスムーズに仕事をスタートすることができました。

 2年間を過ごし一通りの外傷に対応できるようになった後、専門的な手術を多く手がける病院に異動になりました。もともとそれほど興味があった分野ではありませんが、やっていくうちにだんだん好きになってきて、これを専門にしたいと思い始めました。

 より深く勉強したいと思い、大学院に入学しました。在学中に専門医も取得しました。4年間で多くのことを吸収したら、その後の異動先の病院で実践するもよし、研究を続けるもよし、留学するもよし、いろいろな道が開いていました。

 

≪ 大学院には興味がないCさんの場合 ≫

 

 初期研修で2年間ローテートした後、整形に入局したCさん。

 整形経験が少ないので心配でしたが、半年仙台市内の病院で一般整形を学び、その後半年大学で専門領域を学ぶというコースだったので、スムーズに整形に入っていくことができました。

 その後地方の中核病院で精力的に仕事をこなしました。できる手術も増えてきて楽しい盛りでしたが、異動の知らせが届きました。もう少し同じ病院にいたいと思いつつ異動しました。

 新しい病院では、前の病院と異なる治療方針でした。はじめは戸惑いましたが、いろいろな方法があるというのを知り、整形外科医師として引き出しが増えました。

 Bさんは大学院には行かず、専門医を取得して、いろいろな病院を回りながら一臨床医として経験を重ねています。